CS業務の自動化に挑戦:AI-OCR導入で実現した緊急出荷AIエージェント

はじめに
今回お話を伺ったのは、NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社 グローバル事業本部 コーポレートベンチャリング部 課長の福島様、日本通運株式会社 神奈川ロジスティクス事業所長の椎名様です。
日本通運では、グローバルな顧客からの緊急出荷依頼に対し、どこまで迅速に対応できるかという課題を抱えていました。
そこで、当社にシステム開発を依頼するに至った背景や、開発後の効果についてお話を伺いました。
プロジェクト概要
発注元: 日本通運株式会社
対象システム: 特定顧客向け緊急出荷依頼対応システム
開発期間: 約1ヶ月
要件定義:約1週間
開発・テスト:約3週間
主な開発内容:
緊急出荷依頼メールの自動解析
手動エクセル管理していたAWB番号 (航空貨物運送状番号)の自動採番・消し込み処理
集荷時間の自動計算とメール自動返信
技術特徴:
AI-OCRによるメール内容解析
Azure Logic Appsによるワークフロー自動化
プロジェクトの背景
今回の開発を依頼された背景についてお聞かせください。
椎名氏: 弊社では、特定顧客の緊急出荷依頼をメールで受け、送り状(AWB)の選定、消し込み処理、ピックアップタイムの決定、依頼メールの送信を手作業で行っていました。
この業務は緊急出荷という名の通り、顧客への迅速な反応が必要になります。日中帯以外にもオーダーはあるため、人員配置には苦労していました。
ミスや遅延が発生しやすく業務負荷も高い状況だったので、このプロセスを完全自動化し、迅速かつ正確な運用を実現するためのシステムを構築したいと考えました。
また、私が担当している業界ではこのような緊急出荷対応が必要なケースが多く、これは私だけでなく社内の様々な人が同様の課題を抱えていると考えました。
これを解決できれば、他の案件にも展開できるのではないかという思いがありました。

コーポレートベンチャリング部 課長の福島様 (画像左)、神奈川ロジスティクス事業所長の椎名様 (画像右)
パートナー選定の決め手
Automagicaを選定いただいた理由をお聞かせください。
福島氏: 複数社で比較検討しましたが、他社は壮大な構想でコストが高かったのに対し、Automagicaさんは、コスト面、そしてスピード感が決め手でした。
椎名氏: まずは小さく始めてみて、段階的にステップを分けて進められるという提案も魅力的でした。
また、AIに関する技術的な知見や実績も豊富で、安心して任せられると感じました。
AI開発の部分で他社と違う点はありましたか?
椎名氏: 当初はAIでどこまで何ができるか分からなかったのですが、御社と話をする中で、「このレベルのことであれば、このくらいでできる」という具体的なイメージを持つことができました。
AIに関する知識が深まり、当時は何が出来るか分からない状態から徐々に解像度が高まっていきました。
社内のセキュリティやルールがある中、去年の5月からずっと伴走していただいたことも選定理由の一つです。
開発プロセス
実際の開発はスムーズに進められましたか?
椎名氏: はい、非常にスムーズでした。当社の要望をしっかりと理解し、期待以上のものを短期間で作り上げていただきました。
コミュニケーションも密に行っていただき、不便を感じることはなく、安心してお任せすることができました。
福島氏: 弊社側の都合で、当初予定していた連携方法(Zapier)から別の方法(Microsoftのサービス)へ変更を依頼した際も、柔軟に対応してくれました。
もし当初の提案のままであれば、実現できなかったかもしれません。
椎名氏: 開発着手から納品まで2~3週間というスピード感は、弊社の常識では考えられないほどスピーディーでした。
成果物の品質も非常に高く、お願いしたものがしっかりと出てきました。
御社が物流に詳しいわけではない中、正しく伝わっているか不安でしたが、ほぼ注文をつけるところがなく、短期間でできたのは御社の強みだと感じました。
次に取り組もうと考えている、AIの画像読み取り機能を利用した自動化についても、特定の知識がなくても、要望をお伝えすれば希望通りのものが上がってくることが認識できました。
福島氏: こちら側が紙で要件を作成し、渡したのではなく、会話の中から理解して要件に落とし込んでくれたのが良かったですね。

開発後の効果
システム導入後、どのような効果がありましたか?
椎名氏: まず、人手を介さずに自動で処理できるようになったことで、 業務負担が大幅に軽減されました。
また、ミスや遅延もなくなり、お客様へのサービス品質も向上しました。
今回のシステムは社内でも反響が大きく、みんな同様の悩みがあり、解決策が分からなかったが、同じことができるのではないかと、AI活用への障壁が低くなったと思います。
福島氏: 今回、実際のお客様サポートにAIが使えたというのが一番のポイントだと考えます。
これがモデルケースとなり、色々なところに展開できる可能性があると感じています。
今後の展望
今後の展開についてお考えをお聞かせください。
椎名氏: 私は20年前から、フォワーダー業務の自動化について興味がありました。
今までは技術がまだ追いついておらず、AI活用というとSFのような空想的なものでしたが、現在では空想ではなく、共に仕事をする存在だと感じています。
AIがミスやストレスを軽減し、良い循環ができるのではないか。
これにより、多くの人々が業務の負担から解放されると期待しています。
福島氏: 今回のシステムはAIコパイロット(都度人間の介入が必要)ではなく、AIエージェント(自律型のタスク実行)と認識しています。
AIコパイロットだと聞きに行かないと返してくれないので物足りない。今回のようなAIエージェントは、当社に向いていると思っています。

AI開発に取り組む企業へのメッセージ
最後に、AI開発に取り組む企業へのメッセージをお願いします。
福島氏: Automagicaさんは、私たちの漠然とした悩みから、具体的な解決策を提案してくれました。
「こういう課題があるんだ」とぶつけたら、きっと解決してくれるんじゃないかと思います。
椎名氏: ホームページを見ただけじゃ分からないので、一旦何がAIでできるのか相談すべきです。
福島氏: 開発着手から納品まで2~3週間で、こういう話をみんなにすると「すごいね」と言われます。Automagicaさんの開発は、本当にスピーディーでした。
おわりに
本プロジェクトを通じて、日本通運様は緊急出荷プロセスの自動化に成功し、担当者である椎名様の負担軽減、サービス品質向上、そして社内のAI活用機運の醸成という大きな成果を得られました。
Automagicaは、今後もAI技術を活用し、お客様の課題解決に貢献してまいります。
AI開発のご相談はお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。





